And the Hippos Were Boiled in Their Tanks And the Hippos Were Boiled in Their Tanks - Jack Kerouac and William S. Burroughs
須藤なつ美 / おかえりNASAい RIKI HIDAKAが楽曲提供した、須藤なつ美 監督作品「おかえりNASAい」
Edgar Allan Poe *18 Edgar Allan Poe...アメリカの小説家、詩人、雑誌編集者。
RIKI HIDAKA WEST JAPAN TOUR FINAL - GLUE KATA 6月08日(日)恵比寿LIQUIDROOM 2FのKATAで開催されるGLUEでのツアーファイナル。ライブにはJAN AND NAOMIやMIRROR MOVES、DJにはSHOGENやOKAMOTO'Sのオカモトレイジも等も参加する。

- 続いて「Every Hippos Has A Thought」。ショーゲンはこれが1番好きみたいね。
PVにもなってるし、代表曲みたいな感じなのかな??


これは下北のガレージ店長だったころの出口さんって方に、コンピ作るから曲つくってよってなってつくったものです。 ケルアックとバロウズが章ごとに書き繋いでいった“AND THE HIPPOS WERE BOILED IN THEIR TANKS(邦題-そしてカバたちはタンクで茹で死に)”ってゆー本があって、それが好きで。 ボイスパーカッションはトムウェイツ*16がコピーアンドペーストなしでボイスパーカッション録ってるってきいて。 まぁそーゆーおれの趣味っぽい感じです。

- へぇー。こうやって解説聞くとより楽曲を聴く楽しみが増えるね。
続いて「We're Living Where Dinos Died」 これはJANのお気に入りのナンバー。


あ、そうなんだ(笑)。こういうちゃちいドラムマシーンの音ってほんとみんな好きだよね、、これもそのコンピのときに作ってそのときは後半から“PAY ATTENTION PLEASE!!!”ってずっと呟いてる声が入ってるバージョンでしたがPOETRACKSでは声なしです。

- そのバージョン聴いてみたいなぁ。で、次は「I was Longhair」。
これも実は初めて聴いた時に個人的に衝撃を受けた。トラックが凄いよね。
KLAUS SCHULZE*17みたいなプログレオケにあの歌詞。


この曲はこのアルバムの中で一番昔につくった曲です。I was longhair still Rock'n'Rollerって、なんか青臭くてすげえ。。

- じゃあ19歳のロン毛の頃だね(笑)凄えなぁ。。
続いて「Hashimoto Lonely Men (with HitoriBotchNiNareta)」これはヒダカ流ヒップ・ホップ・アプローチ??


全然そんなつもりじゃないです(笑)。友達と遊んでつくったワンループのうえで、意味わかんないメモみたいなのをぶつぶつ読んでみたってだけってゆーか、、小林くんってゆー黒くてデカい、ライダースか袖なしのジージャンしか着ない、1日3箱くらいタバコ吸うバカがいるんですけど、その彼が初めてレコーディングしたものです。彼はかなりいかれてます。

- かなーりいかれてるね(笑) いつか小林君に逢ってみたいな・・。
で、最後は「P-Apple Junkies (for A.O.K.I.)」これは青木君に向けてかな??


これはこうすけくんとほんとに最後に一緒に録った曲です。須藤なつ美という、間違いなくおれたちの世代の中で1番才能のある暗い映画監督がいて、そいつは自主制作で最高に素晴らしい映画を何本か撮ってるのですが、その「アジアのきれいな布」という映画のクライマックスに使われています。

今度おくります。いつか彼女の映画をリリースするのが夢です。

- なるほど。POETRACKSは断片的な詩集を集めた作品だと以前聞いたけど曲順とかはかなり意識した??
こうすけ君との曲を頭と最後に持ってきたのも当然意味あるよね??


うん、もう1枚のNU GAZERっていうアルバムとこのPOETRACKSは、おれたちの最悪の時期をすごくリアルに思い出させるものだから、こないだ完成したアナログを仲間にプレゼントした時も、「なんでこんな悲しいものを人は売るんだろうね」って言われて、おれはすげぇくらった。

だけどもちろん、聴いてくれる人にはおれたちの物語なんか知ったこっちゃないだろうし。そもそも商品としてつくった音楽では全くないし、最初の方に言ったとおり、1人の人間が何にも関係なく勝手に創り上げた世界ってすごく愛おしいと思うから。。まぁまたなんかなに言いたいのかごっちゃになってきたけど。。

あとタイトルのPOETRACKSは POET と TRACK を足した造語ってより、単純にエドガー・アラン・ポー*18のPoeです。

- 確かに凄く暗く内省的な作品だと思う。
だから逆に僕は商業的な現状の音楽シーンに足りない物だと思い リリースしたかったのかも。
正に1人の人間のレコード(記録)だから。 僕もレコード屋やってて思うけど昔の音楽って本当に自由だったのよ。
それこそ、ヒダカが言うようにミュージシャンが自由な発想で録ってただ音がある。それがいつしか方法論が出来て・・Aメロ~Bメロ~サビみたいな。だからヒダカの音を初めて聴いた時に良い意味で昔のミュージシャンが本来持ってた 自由なマインドがあるなと。これは決して懐古主義的な意味合いじゃなくて。

- このアルバムについて他に言っておきたい事は無い??

最近はそーゆーマインド持ってメジャーで戦ってる大人たちもいるんだってようやくわかってきたけどおれは(笑)
そーゆーひとたちってほんとすげーなーっておもいます。
レコード、CDと違ってでかくてすげぇいいです、ジャケが(笑) ありがとうございます。

- ジャケット凄く良いよね。 ジャケットもヒダカ自身によるものだけど、ジャケット製作について何か聞かせてもらえるかな??

多摩美通ってたから写真の現像を暗室で自分でやれて、、これは、直接マジックで寄り添う2人を描いたフィルムを現像したものです。やっぱ、90'sのオルタナ感っていうか、ローファイ感、ブート感のあるジャケがフェチです。ダイナソー*19、ソニックユース*20、ペイヴメント*21、、かっこよければなんでもいいです。

- 5月末からは西日本と東京を周るツアー「BE QUIET」が始まります。
どんなツアーになりそう??「POETRACKS」の楽曲も沢山聴けるかな??


POETRACKSの曲はおれ再現できるかわからないけど、、 ついこの間、Dirty Beaches*22のライブを見に行って、かなりマインドが開けました。毎日変わっていくとおもいます。楽しみです。

- RIKI HIDAKAの最新のモードが観れるわけね。
最終日の東京はヒダカも良くライブを披露してる「GLUE」主催だけど、「GLUE」はヒダカにとってどんな場所??


ショウゲンくんが蒔いた種ですからね。。 てか、一時期おれ全くライブとかしてなかった時期に、ショウゲンくん達がGLUE始めて3回目とかで、確かルビールームだったと思うんだけど、あそこでほんと久しぶりに人前で演奏して、下手したら1年ぶりとかで、そん時はほんと世界一クソみたいな演奏して終わったんだけど、あれからまたちょっとずつやる気が出て来たから。。毎回ちょっとずつ人も雰囲気も違うけど、有名も無名もアクトもゲストもお客さんも関係ない感じでいいですよね、それってマジ超ふつうのことだとおもうけど。。

ショウゲンくんはほんとピュアな人だと思う、最高です。

- 僕とヒダカを繋いでくれたのもショウゲンだもんね。
元々、ショウゲンの友達で放浪の旅をしてたヒダカが広島来た 時に一緒にご飯食べて、酒飲みに行ったのがきっかけで。
その時はヒダカがミュージシャンだって事知らなくて(笑)
昨年5月に広島でイベントをやる時にショウゲンに相談したら ヒダカとjanが良いですよーって話になって。 その時にヒダカとjanのライブを観て一気にファンになったんだよね。 そこからは機会ある度にヒダカに声かけて広島に来てもらって。 そう考えるとショウゲンのお陰なんだけど。 ヒダカとショウゲンはどうやって知り合ったの?? 確か同級生だよね??

あの時はお世話になりました(笑)
確か一番最初はレイジくんが紹介してくれたんじゃなかったっけな、、?
あんま思い出せないです(笑)

- それでは最後になるけど、レコードもリリースしてRIKI HIDAKAの事を新たに知った人も沢山いると思うけど、
そんなファンの方にメッセージで締めようかなと。何か言っておきたい事あれば。

日高理樹です、よろしくお願いします。

-(笑)今日はありがとうございました。

*17 Klaus Schulze...ドイツベルリン出身の作曲家。主にシンセサイザーやシーケンサーを使用したミニマルかつ大作的な楽曲で知られる。
*19 Dinosaur Jr. ... アメリカのオルタナバンド。ノイジーなギターサウンドとポップなメロディに乗せた気だるいヴォーカルを特徴。
*20 Sonic Youth... ニューヨーク出身のバンド。 1980年代以降におけるアメリカのインディーシーンにおいて、ノイズパンクの雄として君臨。
*21 Pavement... カリフォルニア出身のオルタナバンド。独特のボーカルとギター、ポップなメロディのローファイサウンドで人気。
*22 Dirty Beaches...台湾生まれ、カナダでキャリアをスタートさせたミュージシャン。