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YEULE / SOFTSCARSのアナログレコードジャケット (準備中)

YEULE
SOFTSCARS

NINJA TUNE

形式 : LP / 型番 : ZEN294IN / 原産国 : EU

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多様なサブカルチャーへの愛を巻き込んだ大胆な発想で型や壁をぶち壊し、音楽シーンだけでなく様々な世界で異彩を放つユールによる〈Ninja Tune〉第一弾アルバム!カタルシス溢れるパンク&エレクトロニクスな1枚。

詳細情報 / コンディション

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  • 盤面 : N (新品)
  • ジャケット : N (新品)
全国一律 790円。12,000円以上のご購入で全国送料無料!!

商品情報

メーカー・インフォメーション


数量限定/ホワイト・アンド・ブルー・スプラッター・ヴァイナル

シンガポール出身で現在はロサンゼルスを拠点に活動しているアーティスト、ナット・チミエルによるプロジェクト、ユールが〈Ninja Tune〉移籍第一弾アルバム『softscars』を本日リリースした。本作は、カタルシス溢れるパンクのリフと幽玄なエレクトロニクスに乗せて、ユールが長年抱えてきた心の傷の解剖学的構造を綿密に検証する様子が描かれている。

6歳の時に両親に連れられたピアノ教室でクラシック音楽を学び始めたユールは、次第にレッスンを受けなくなり独学でギターやドラムの演奏を始め、やがて好きだったゲームの世界や楽曲の魅力にのめり込んでいった。ファイナルファンタジーのキャラクターを由来とするyeuleという名を自らに付け、2014年にセルフタイトルEP『Yeule』でデビューして以来、幻想的でドリーミーなポップサウンドやロンドンでファッションを学び身につけた独特のアート感覚が熱烈な支持を集め、音楽シーンの中の異質な存在としてカルト的な人気を獲得している。

ノンバイナリーであるユールが抱える葛藤・苦悩や、オンライン上の人間関係に依存していた経験、その後現実社会と向き合うことで発見した新たな自分など、様々な感情を投影した歌詞の内容も、ユールというアーティストを独自の存在たらしめている大きな魅力の一つと言えるだろう。壊れたコンピューターコードやエラーメッセージをテーマにした2022年リリースの前作『Glitch Princess』は、バーチャルとリアル双方で発生する様々なエラーやバグをノイズやファンタジックな音色を使い表現し、チャーリー・XCXやキャロライン・ポラチェックなどのプロデュースを手がけてきたダニー・L・ハールなどと共に作り上げた新感覚のエレクトロポップサウンドが高く評価され、PitchforkでBest New Albumを獲得するなど、ユールの表現者としての覚醒の瞬間が収められた会心作と言える内容だった。

そこから約1年という短い期間を経て早くも届けられた最新アルバム『softscars』は、パンデミック期間中の混乱で人との繋がりが断絶され、親しい友人をオーバードーズで亡くすなど心に大きな傷を負ったユールが、自らと向き合いこれまでの人生を回想し、幼少期の自分と対話することで見えてきた深層心理を描いた作品となっている。

ユールは今作について、「傷跡というメタファーを使ってそれぞれの曲を表現した。傷跡ひとつひとつが柔らかいまま」「心理的トラウマであろうと肉体的な傷であろうと、時間が傷跡を完全に治すことはない。痛みがなくなった後も、傷跡は残る。私の先祖たちが経験して受け継がれてきたことを感じるの。トラウマは消えない。私の人生にはいつも腐敗や歪みがあって、いつも悪いものや醜いものもあった。だから傷跡は、私が守られていることや、私自身を守るべきことを思い出させてくれる」と語り、苦しみや悲しみ、痛みなど過去の様々な経験により生まれた傷跡こそが自分自身を形成する大切な要素になっているということを鋭く大胆な視点で描いている。

マイ・ブラッディ・バレンタインやヨ・ラ・テンゴ、スロウダイヴなどのバンドに大きな影響を受けたというユールのギターサウンドへの愛や熱が今作のサウンド面でのキーとなっていて、重たく難解な内容が多い楽曲に寄り添いながらその想いをエモーショナルに浄化させるポジティブなバイブスが作品全体を包んでいる。アコースティックな質感も交えた歪みの効いたシューゲイズサウンドと近未来感漂うサイバーなエレクトロサウンドが同居した響きは、どこか懐かしく得も言われぬカタルシスを生み出している。

プロデュースはユール自身に加えユールと度々コラボしている「シンガポールのアンビエント・ボーイ」と称されるキン・レオンが全編に渡り携わっており、さらにイヴ・トゥモアやヤングブラッドなどをプロデュースしているクリス・グレアッティ、そして前作アルバムに引き続きムラ・マサがプロディースおよびギターやベース、ドラムの演奏でも参加している。前作に日本のラッパー、Tohjiが参加していたり、楽曲に日本のアニメや駅のホームの音声を使用するなど、日本との繋がりもユールの作品を形成する重要な要素の一つだが、今作でも岩井俊二監督の日本映画「花とアリス」のサウンドトラック収録の「fish in the pool」をカバーしていて、日本のカルチャーからの大きな影響が窺い知れる。

ユールの今作でのロックへのアプローチは、Mitskiやビーバドゥービー、ジャパニーズ・ブレックファスト、ケロ・ケロ・ボニトなどアジアを出自とするロック・ポップアーティストとの共鳴をより一層強く感じさせるものとなっている。よく比較され、自身も大きなリスペクトを寄せているグライムスとも重なるような、多様なサブカルチャーへの愛を巻き込んだ大胆な発想で型や壁をぶち壊し、音楽シーンだけでなく様々な世界で異彩を放ってきたユール。

「私たちはいつも沈黙させられ、この世界のあらゆるものから見放されているように感じる。これを着るな、あれをするなと人はいつも言う。でもあなたがそれを障壁と思わなくなったとき、あなたの生涯は花開く気がするの」

ユールは常にアウトサイダーとして現実世界を生き抜き戦ってきたのだ。

試聴 / 曲目

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