TENO AFRIKA
AMAPIANO SELECTIONS

その感度はさすが。知られざる先鋭的なアフリカ音源をリリースする AWESOME TAPES FROM AFRICA より、南アフリカの最新型エレクトロ・ミュージックであるアマピアノが登場。

バブルガムからクワイト、南ア産ディープ・ハウス~ゴムに至るまでの南アフリカのエレクトロ・ミュージックの系譜において数年前に誕生し、2020 年現在では様々なポピュラー音楽にその要素が取り入れられるほどのメインストリームに位置づけられるようになった最新型のダンス・ミュージック、アマピアノ。本国だけでなく、UK のベース・ミュージック界隈の DJ によるプレイや、ここ日本でも TYO GQOM クルーらよるクラブでのヘビー・プレイやオリジナル・トラックの制作などによって、早耳のリスナーやクラブ・ミュージックファンの間では既に大注目のジャンルとなっている。

本国南アで若手DJ/プロデューサーとして活動するテノ・アフリカ (TENO AFRIKA) による今作は、ハウスのループ感と穏やかながらもクラーベにも通じる変則的なキックとベースが作るグルーヴに、そのジャンル名の語源ともなっているピアノやオルガンの美しいメロディがフィーチャーされた名刺代わりのT-1を皮切りに、プレトリア郊外で独自に進化し地元では "GONG GONG AMAPIANO" として知られているというトリッキーなパーカッションが特徴的なT-2、T-3、T-6、ラグジュアリーなピアノのメロディが洗練された印象を与えてくれつつも、バブルガム~クワイトも彷彿とさせてくれるT-5と、最後まで飽きさせない重厚な構成で"踊る為の音楽"としても高いアマピアノの魅力を存分に味わうことができます。お酒が無くても 2時間ぐらい余裕で踊り続けられるので、ダンス・ミュージックとしてのフロアでの強度は抜群 (筆者実体験済) ですが、踊るだけじゃなく、深い世界に入り込むこともできるので集中したい時用にもオススメです!