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KIM HYUN-CHUL (キム・ヒョンチョル) / KIM HYUN-CHUL VOL. 3のアナログレコードジャケット (準備中)

KIM HYUN-CHUL (キム・ヒョンチョル)
KIM HYUN-CHUL VOL. 3

ROUND & ROUND CORPORATION

形式 : LP / 型番 : RNR-039-3 / 原産国 : JPN

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    90年代韓国のポップ・ミュージックを代表するミュージシャンが集まり大ヒットした一枚。メロウでファンキーな「On This Night」、AORスタイルのガヨ「Forevermore」など収録。

    詳細情報 / コンディション

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    • 盤面 : N (新品)
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    商品情報

    メーカー・インフォメーション


    LP重量盤/Yellow Wax

    1970年代韓国のポップミュージックシーンはシン・ジュンヒョンにより確立されたサイケデリックなポップ/ロックサウンド、そしてキム・ミンギが主導したカレッジフォークシーンを中心に形作られた。しかし、それらの熱は70年代半ば、軍事独裁政権による弾圧が強化されるに従って押し留められることになる。

    「猥褻」との名目により検閲を受けたロック/フォークの楽曲は数知れず、シン・ジュンヒョンやキム・ミンギら当時を代表するアーティストたちは、いずれもコンサートの開催や新曲のリリースを許されない状況を強いられた。そうした暗黒期にもサヌリムのような偉大なバンドが頭角を表したが、ラジオやテレビは依然として検閲の対象であり、大衆の耳に届けられる音楽はロマンチックなバラードや高齢者向けの歌謡曲、あるいは漂白された”まともな”ダンスミュージックのみであった。1980年代の新政権はいくらか融和的な素振りを見せたものの強固な検閲は変わらず、長い活動休止を余儀なくされたミュージシャンたちは音楽活動を完全に諦めるか、あるいは新たなトレンドに順応する困難に直面した。

    スクールバンドがヘヴィ・メタルを奏で始めた80年代半ば頃、韓国の音楽シーンには新たな息吹が起こりつつあった。インディペンデントレーベル「Dong-a Records(동아기획)」は、そうした潮流の中心を担う存在の一つだった。何か新しいものを生み出さんとするシンガーソングライターたちにレーベルは当時最高峰のセッションミュージシャンを提供しただけでなく、制作にあたって彼らに自由な裁量権を与えた。そうしたミュージシャンたちがテレビに出演することなく成功を得てゆくにつれ、更なる新たな才能たちが「Dong-a Records」に集い始めた。

    1988年、韓国にてオリンピックが開催された結果、ラジオ局は依然政府の影響下にありながらも、それ以前より幅広いジャンルの音楽を放送するようになった。フュージョンジャズもその一つである。リスナーたちの反応が好意的なものであったため、大手レーベルと提携した代理店はジャズやフュージョンのレコードをリリースするようになった。程なくして、それらに影響を受けたスタイルを持つ新たなミュージシャンたちが登場した。「One Day(어떤날)」を結成したチョ・ドンイクとイ・ビョンウもその一人だった。いくらか陳腐な流れに沿って始まった「ガヨ(歌謡)」のスタイルは、フュージョン風のアレンジとミュージシャンシップにより豊かな発展を遂げる。それに伴い、以前は殆ど海外の音楽のみを好んでいた韓国のリスナーたちは、こぞって国内のレコードやコンサートのチケットを求めるようになった。こうして、韓国音楽市場の成長が始めることとなる。

    キム・ヒョンチョルもまた、One Dayの大ファンの一人であった。彼はMorning Scentというバンドのメンバーであり、80年代後半には江南地区の高校生たちの間で強い支持を集めていた。彼が自宅で制作したデモテープは地元のレコード店で1000を超える売れ行きを見せ、ダビングされたテープを通じて更なる広がりを見せた。そんな中、One Dayのコンサートに足を運んだキムは、自身のアイドルであるチョ・ドンイクと話をする思わぬ機会を得た。この出会いが、彼の人生を変える大きな転機となる。キムが彼の大ファンであるだけでなく才能あるソングライターであることを知ったドンイクは、彼を周囲のミュージシャンたちに紹介した。1989年、キムが歌手パク・ハンギの楽曲を手がけた時、Dong-a Recordsのキム・ヨン社長はキム・ヒョンチョルに3000万ウォンの専属契約を持ちかけた。ソロ活動を始めたばかりの大学1年生にとって、それは大金だった。キムとの契約は、レーベルの全盛期を1990年代半ばまで延ばすことになる。

    同時期にデビューしたレーベルメイトのBom Yeorum Gaeul Kyeoul(봄여름가을겨울)、Bitgwa Sogeum(빛과 소금)と並び、キムは80年代後半から90年代前半に流行したいわゆる「フュージョン・ガヨ」の波を牽引した。また、90年代以降韓国を代表する女性歌手となったチャン・ピルスンやイ・ソラのデビューにも、彼が大きな役割を果たしている。キムがサウンドトラックを手がけた映画『君の中のブルー』の主題歌で一躍有名になったイ・ソラは、1995年にデビュー・アルバムを発表した。キムがプロデューサーを務め、タイトル曲を含む3曲を手がけた同作は100万枚以上のセールスを記録し、当時の他の女性ソロアーティストを凌駕した。イ・ソラのアルバムは、Dong-aの最後の輝きを象徴するものとなった。

    キム・ヒョンチョルはレーベルを離れた後もしばらくはシンガーソングライター、作曲家として活動を続けたが、2006年以降13年の長期休養期間に入り、その間アルバムを発表していない。楽曲をリリースせずDJ、司会者、テレビ出演に活動を限定していた彼は人々の記憶から消え去ろうとしていたが、2019年と2021年にアルバムをリリースし、音楽シーンへの復帰を果たした。

    キムのカムバックには背景が存在する。日本のシティポップが再発見されたことで、複数の音楽系YouTuberたちがソロアーティストとしてのキム・ヒョンチョルの初期作品、及びチャン・ピルスンの初期作品を「AORとフュージョンで大衆的な成功を収めた韓国のミュージシャン」として紹介した。キム・ヒョンチョルは10代から20代の若者たちが自身の初期作品に関心を示す様を受けて、音楽活動を再開するに至ったことを明かしている。

    1989年から1994年の5年間にかけて、キムはDong-a Recordsから3枚のスタジオ・アルバムと2枚の映画サウンドトラックをリリースした。これらの作品は、キムが最も影響を受けたアメリカのフュージョン、デヴィッド・フォスターのポップ/AORミュージックに加え、1980年代半ばから後半にかけて韓国の音楽シーンに新しい息吹を吹き込んだOne Dayやユ・ジェハのようなアーティストによって形作られた。80年代後半から韓国がさらに開放されるにつれ、90年代には海外留学経験のあるミュージシャンが現れ、新たな楽器や機材の導入が始まり、映画界にも新たな韓国映画に挑戦しようとするクリエイターが続出した。その結果、90年代のキム・ヒョンチョルの作品は次第に多様性を増していった。さまざまなスタイルを模索しながらも、彼のプロダクションにおける卓越した技量は、その芸術性を示す不変の輝きを放っている。彼は欧米の最新のポップス/ジャズと韓国国内のガヨを同時に聴く韓国のリスナーの一部分に照準を合わせることができ、それは当時の韓国の音楽シーンにおいて比類なき才能であった。

    Vol. 3 1993
    このアルバムは、タイトルにもなっている「One Evening, On My Way Back from Hoenggye」(BEAT-88「Our Town」に収録)で始まる。今作では2ndアルバムよりもさらに多彩なサウンドが追求されているが、大ヒットとなったのは「Moon's Downfall」であり、そのセールスは1stアルバムと2ndアルバムのそれをはるかに上回った。このアルバムは、現在でも彼のベストセラーとなっている(1994年には70万枚を突破)。チョン・ウォニョンやキム・グァンミンのような海外留学経験のある第1世代のミュージシャンをはじめ、チョ・ドンイク、ソン・ジンテ、イ・ジョンシク、ゴ・チャンヨン、イ・ウンミ、ユ・ジョンヨン、チョン・テグァン、パク・ヨンヨンなど、ミュージシャンやフィーチャリング・アーティストのラインナップは、まさに90年代韓国のポップ・ミュージックを代表する顔ぶれだ。このアルバムには、メロウでファンキーな「On This Night」、AORスタイルのガヨ「Forevermore, featuring Lee Eunmi)」など、キム・ヒョンチョルの音楽スタイルを象徴する曲が収録されている。

    トラックリスト:
    SIDE A
    1. One Evening, On My Way Back from Hoenggye
    2. Forevermore (feat. Lee Eunmi))
    3. Moon's Downfall
    4. Music is... (feat. Yoo Jeong-yeon)

    SIDE B
    1. Always You
    2. On This Night
    3. Marriage X (Early Age - Late Age) = Difficult Age
    4. Sleet

    (参考音源)

    試聴 / 曲目

    rare50