猪俣猛とサウンド・リミテッド
イノセント・カノン

疾駆する猪俣猛。叫ぶ加納典明。この炸裂感。この圧迫感。この異物感。これぞ比類なき究極のアンダーグラウンド・ジャズ・ ロック。猪俣猛とサウンド・リミテッド VS 写真家・加納典明。この炸裂感。この圧迫感。この異物感。時代が産み落とした世紀の問題作に鼓動が早まる。ジャズ・ロック発展の一翼を担ったサウンド・リ ミテッドのヒップでグルーヴィな演奏をバックに、若き日の加納が「支配されるものか」と叫び、「ブルーって言葉があるじゃない」と語 り、「死んだ証かもしれない」と省察し、「ノー！」と吼える。強烈な個性は安易に交わらず、ぶつかり、火花を散らし、ダイナミズムが 増幅される。これぞ比類なき究極のアンダーグラウンド・ジャズ・ロック。横田年昭や水谷公生らの参加でサイケ～ニュー・ロックからも 熱望される超弩級の作品である。幾多の名作を生み出したキング、NEWS（※ニュー・エモーショナル・ワーク・シリーズ）の1枚。
TEXT BY 尾川雄介(UNIVERSOUND/DEEP JAZZ REALITY)

● 参加ミュージシャン
猪俣猛(DS),鈴木淳(B,ETC),水谷公正(G,SITAR),大原繁仁(EL-P,ORG,P),鈴木武久 (TP,FLH),大野俊三(TP,FLH),堂本重道(TB,VIB),ジェイク・F・コンセプション (SS,AS,TS,FL),中島御(PERC),横田年昭(FL,ETC),加納典明(NARRATION)